お互いに結婚していながら、惹かれあい愛し合うようになった笹本紗和と北野裕一郎。
その一線を越えた関係はいつしか明るみになり、ついに2人は別れざるを得なくなってしまった。そして、紗和は夫とも別れ一人になった。

紗和は海辺の町で慎ましく暮らしていた。オーナーの杉崎尚人が営むレストランでのアルバイトと狭いアパートの往復が日課で、北野の夢を見る事さえ既に無くなっていた。海岸沿いの小さな町には、彼女の過去を知る者は誰もいない。
一方、大学の非常勤講師となっていた北野は蛍に関する講演を、ある街で行う事に。
講演中、客席に目を向けたとき、彼は言葉を失ってしまう。そこには、紗和の姿があった。

運命のいたずらか、再びめぐり会う二人。
あの時に交わした愛を忘れられず、どちらからともなく逢瀬を重ねていく。
清流ながれる蛍の住処が“約束の場所”。
そんな中、二人の前に現れたのは、北野の妻・乃里子だった……。

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